こんにちは!
京阪枚方市駅と連絡橋で直結の駅近の歯医者 ひかり歯科クリニック枚方院です!
親知らずや重度のむし歯などで歯を抜くことがあります。
抜歯した後、多くの方は「これで一段落」と思うかもしれません。
しかし、抜歯後には思わぬ合併症が起こることがあります。
その代表的なものが「ドライソケット」です。
ドライソケットは「抜歯窩治癒不全」とも呼ばれます。
抜歯すると、元々歯があったところにくぼみ(窩)ができます。
そのくぼみを血の塊が塞いでかさぶたのようなもの(血餅)を作り、ゆっくりと傷を治癒させていくのですが、血餅が剥がれ落ちたり、形成されなかったりすることで、骨がむき出しになって強い痛みを生じることがあります。
これがドライソケットです。
ドライソケットの発症率は抜歯した全体数の数%程度ですが、特に下側の親知らず抜歯では10〜30%と高めの確立で発生します。
今回は、歯科医院での経過観察をもとにした予防と治療の流れ、そして家庭でできる日常の注意点の両面から、ドライソケット防止のポイントをまとめてみます。
抜歯の後、治療の完了までは少し時間が掛かります。
【1】抜歯直後
抜歯した直後は、通常はガーゼをしっかり噛んでもらい、15〜30分かけて出血を止めます。
必要に応じて縫合を行い、血餅が安定して残るよう工夫します。
【2】翌日〜1週間後
強い出血や腫れ、酷い痛みなどの異常が無いか、ご家庭で観察していただきます。
ドライソケットが起こるのはこの時期が多いです。
異常があれば、医院にご連絡いただき、必要があれば来院していただいて治療を行います。
【3】1〜2週間後
再度来院いただき、治癒の進行状況を確認し、消毒や抜歯を行います。
もしドライソケットが疑われる場合は、露出した骨を覆うように薬剤を充填したり、洗浄を行ったりする処置が取られます。
医院での経過観察が大切なのは勿論ですが、家庭での過ごし方も同じくらい重要です。
血餅は非常にデリケートで、ちょっとした行動で剥がれてしまうこともあるためです。
抜歯をした際は、ご家庭で気を付けていただきたいことについて説明を行います。
以下に、その注意事項を書き出してみました。
【1】抜歯当日の注意点
強いうがいは厳禁:出血が気になっても、水を口に含んで軽く吐き出す程度にしてください。血餅ができにくくなることを防ぎます。
ガーゼを正しく噛む:医師の指示時間を守って圧迫止血してください。
喫煙・飲酒は避ける:血流が悪くなり血餅形成を阻害します。
【2】抜歯後2〜3日の過ごし方
食事は柔らかいものを反対側で噛む:硬いもの・粘着性のあるものは避ける。
口腔清掃は丁寧に:傷口を避けつつ、他の歯はしっかり磨いてください。口腔環境が不衛生だと感染リスクが高まります。
過度な運動を控える:血圧上昇による出血再開を防ぎます。
【3】1週間程度のセルフチェック
痛みの種類を確認する:ズキズキと強く長引く痛み、鎮痛薬が効かない痛みはドライソケットかもしれません。
口臭の有無:血餅が取れてしまい、傷が感染すると、独特な口臭が出ることがあります。
見た目の変化:鏡で確認できる範囲で、白っぽい骨が見えている場合は、血餅が取れてしまっている可能性が高いです。
これらの兆候があれば、放置せず必ず医院を受診しましょう。
ドライソケットは「医院での適切な処置」と「家庭での慎重なセルフケア」がかみ合ってこそ予防できるものです。
医院側が止血や縫合をしても、患者さんが抜歯当日にストローで飲み物を吸ったり、喫煙してしまえば、せっかくできかけている血餅は簡単に剥がれてしまいます。
つまり、抜歯後のリスク管理は「二人三脚」で進めるもの。
患者さんが「家庭でできること」を守り、医院が「医学的な支え」を行うことで、痛みの少ないスムーズな回復が実現します。
ドライソケットは「正しく知って、正しく対応する」ことで多くの場合、防ぐことができます。
抜歯はゴールではなく、治癒へのスタートライン。
医院と家庭での心がけを両輪に、一緒に回復を目指していきましょう。
ひかり歯科クリニック枚方院では、全国で2%しかいない口腔外科専門医や、それに次ぐ認定医が、専門的に抜歯などの治療を行っております。
抜歯への不安やお口に関するお悩みがあれば、お気軽にご連絡ください。
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