ドライソケットという言葉を聞いたことはありますか?
抜歯後に、注意していないとドライソケットになって、思わぬ痛みに悩まされてしまうかもしれません。
今回は、ドライソケットの原因や、予防法について解説していきます。
ドライソケットとは、抜歯したところの骨(歯槽骨)が露出してしまった状態のことを指します。
通常であれば、抜歯したところは“血餅”と呼ばれる血の塊が、いわばかさぶたのような役割を果たします。
そのため歯槽骨が露出することはなく、徐々に歯ぐきが覆って抜歯の穴は塞がれていきます。
しかし、血餅が何らかの原因で流れてしまったりして、歯槽骨が露出すると、食べ物のカスなどが入ったときに鋭い痛みを感じます。
そのまま放置すると、痛みが増すだけでなく、骨も炎症を起こしてしまうこともあるため、治療を受ける必要があります。
ドライソケットができる理由で一番多いのは、「うがいのしすぎ」です。
血の味がするからと言って、何度も強くうがいをするなら、せっかくの血餅が流れてしまいます。
また、たばこを吸う方は出血の量が少なくなるため、ドライソケットができる可能性が高くなります。
では、ドライソケットにならないようにどのようなことを注意したら良いのでしょうか?
1. 強くうがいをしない
抜歯した当日は、強くうがいすることは避けてください。
特に下の歯の奥歯を抜いたときなどは、唾液と混ざって血の味がすると思います。
だからといって、何度もブクブクうがいをするなら、血餅が流れてしまうかもしれません。
多少血の味がしたとしても、できるだけうがいは控えてください。
2. 歯磨きは優しく
抜歯した前後の歯を磨く時、誤って抜歯した穴にブラシを突っ込まないように注意しましょう。
血餅が流れてしまう原因になりかねないからです。また、お口をゆすぐときも、優しくゆすぐようにしましょう。
3. 当日の入浴、飲酒、運動、喫煙を避ける
抜歯当日は、入浴、飲酒、運動、喫煙を避けましょう。血流が良くなって、痛みが出やすくなります。
4. 抜歯した穴を指や舌で触らない
抜歯したところが気になって、つい触りたくなるかもしれませんが、血餅が流れてしまったり、細菌が入る危険があるため、触らないようにしてください。
以上のことをしっかりと守って、ドライソケットを予防しましょう。
抜歯後、どうしても痛みがある場合は、無理せずに歯科医師に相談しましょう。